2022年の4月に出産。
その年の宅地建物取引士試験に独学で一発合格しました。
独学&時間がなくても合格できるんだね。
どうやって勉強したか教えて~!
※産休・育休中に無理して勉強する必要はなく、筆者もおすすめしません。
この記事はあくまで一例として、参考程度にご覧いただけたら幸いです。
2022年の宅建士試験に合格!自己採点の点数
勉強方法を紹介する前に、私の試験結果・成績をお話しします。
2022年度(令和4年度)宅建士試験の合格ライン(合格基準点)
筆者が受験した2022年度試験の合格ラインは、
50問中36問以上正解(登録講習修了者は45問中31問以上正解)
でした。
2016年度(平成28年度)以降の合格ラインは34点~38点、合格率は15.4%~17.9%で推移しています。
38点以上正解できれば、確実に合格できそうだね。
筆者の成績(自己採点の結果)
私の受験結果(自己採点)は以下のとおりです。
①権利関係(民法・借地借家法) | 11/14 |
②法令上の制限 | 6/8 |
③宅建業法 | 17/20 |
④税・その他 | 6/8 |
合計 | 40/50 |
分野の偏りなく、まんべんなく点数が取れているね。
試験当日は、④→③→②→①の順で解きました。
①の権利関係は事例問題が多く、問題文と選択肢を理解するのに時間がかかります。
このため、他の問題を解き終わった後に落ち着いて解く作戦にしました。
試験時間は10分くらい余裕があったので、見直しもできました。
宅建士試験の勉強を開始した【時期】
2022年の7月中旬に試験勉強を始めました。
出産前から「産後余裕があったら宅建を受験しようかな」と思っていましたが、受験すると確定した訳ではないので勉強はしていませんでした。
7月上旬に宅建士試験の受付が始まった時点で受験を決意し、申し込み後に勉強を開始しました。
宅建士試験の勉強を開始した時の【状況・予備知識】
状況(産後3か月)
勉強を開始した時点で、産後3か月。
育児のため仕事はお休み中でした。
フリーランスのため育児休業制度はありませんが、育児に伴い自主的に休業していました。
帝王切開で出産した身体は回復の途上だったことに加え、夜泣きや頻回授乳により十分な睡眠を取れていない状況……。
時間も体力も余裕がなかったので、効率重視で勉強する必要がありました。
予備知識はどれくらいあったか?
筆者は不動産業界への従事経験はなく、宅建業界とは特に関係のない業種のフリーランスです。
なので、宅建業法や法令上の制限(都市計画法・建築基準法など)については、ほぼ初めての学習内容でした。
法学部出身だから、民法は予備知識があったんじゃない?
そうだね。
ただ、民法は2020年に大規模な改正が行われたので、古い知識の更新が必要でした。
宅建士試験に独学で一発合格した【勉強方法】
勉強開始~試験1か月前
まずテキストと過去問題集を購入
テキストと過去問題集はTACのものを購入しました。
TACかLECで迷い、口コミを見てTACを選びました。
「です・ます」調で読みやすい、講義のような形式。
かといって平易すぎて内容が薄いということもなく、合格に必要十分な情報量でした。
項目ごとの「POINT整理」がわかりやすく、直前の暗記にも役立ちました。
いざ勉強開始!とりあえず全体をざっと理解
テキストと問題集を手に入れ、いざ勉強開始!
……と意気込んで7月中旬に勉強を始めましたが、まとまった勉強時間は確保できず。
マミーブレイン(産後ボケ)&慢性的な睡眠不足で、想像以上に集中力が続きませんでした。
文字が左から右に流れて行って全然頭に入らない。
私ってこんなに勉強できなかったっけ……?
とりあえずテキストに見出し(インデックス)をつけながら、パラパラと目を通してみました。
この段階では内容は殆ど頭に入ってきませんでしたが、全体の項目・構成をなんとなく理解できました。
宅建試験は範囲が広いため、全体像を最初に把握することがおすすめ。
一問一答問題集を購入してスキマ時間で勉強
全体にざっと目を通した後、改めて最初からテキストを読み始めました。
テキストを読むだけだと知識が定着しないから、問題演習もやる必要があるよね。
でも、まとまった勉強時間は取れないし、問題文が長いと理解するのに疲れちゃうし……。
過去問題集を買っていたものの、机に向かってじっくり取り組む余裕はありませんでした。
そこで、追加で一問一答形式の問題集を購入しました!
テキストをある程度読んで、一問一答問題集をやって…をひたすら繰り返し。
育児の合間に少しずつ進めて、9月中旬まで約2か月かけて2周しました。
本来はまとまった時間に一気に勉強したいタイプですが、産後の今回はスキマ時間にやる方法が合っていました。
試験1か月前~2週間前
過去問に着手。時間を計りながら解答
あっという間に試験1か月前!
ようやく過去問に着手しました。
ずいぶん遅いね。
一般的にはラストスパートの時期だよ。
そうだね。できればもう少し早めに着手することが望ましいね。苦笑
この時点では、一問一答形式の問題集を2周したのみで、過去問題集には一切手をつけていませんでした。
・1問ずつ過去問題集を進めるのは時間がかかる
・試験の形式と時間配分に慣れる必要がある
ことを踏まえ、実際の過去問を1年分ずつ解くことを優先することにしました。
問題と解説は「宅建試験ドットコム」さんのデータを印刷して使ったよ。
週末に夫が娘と遊んでいる間に、時間を計りながら1年分ずつ解きました。
最初に前年(2021年度)の問題を解いたところ、25点くらいしか取れませんでした。
ある程度理解しているものの選択肢をしぼり切れず、曖昧な知識が多いことを痛感しました。
時間も全然足りず、さすがに焦り始めました。
焦っても、勉強に使える時間が増えるわけではなく……。
最終的に、時間を計って過去問を解けたのは3年分だけでした。
試験2週間前~前日
手書きメモ作成→丸暗記
試験直前期。
曖昧な知識を補完するために、手書きのメモを作成しました。
めちゃくちゃアナログな勉強方法だね。
直前期は平日に週2日ベビーシッターさんに来てもらい、1日3~4時間ほど勉強時間を確保しました。
暗記事項や重要事項を2日間でメモにまとめ、スキマ時間に繰り返し参照。
試験当日までにメモのレイアウト・内容を丸暗記しました。
メモをまとめる手間はかかりますが、かなり効果がありました。
抜け落ちているところ・曖昧なところが明らかになり、知識を補完できました。
体系的な理解が深まったし、試験当日のお守りにもなりました。
過去問演習&総復習
最後の1週間でようやく過去問題集に着手しました。
さすがに遅すぎ(笑)
もうやらなくてもよかったのですが、せっかく買ったのにもったいないなと思いまして……(笑)。
「宅建業法」の全部と「法令上の制限」の一部を解きました。
試験本番では、権利関係は過去問と異なる出題が多かった(=過去問演習よりテキストの内容を理解することが重要)一方、宅建業法は過去問と類似する内容が多数出題されました。
時間がなくても、宅建業法だけは過去問を一通り解いておいた方がいいね!
過去問題集に加えて、一問一答問題集でこれまでに間違えた問題を復習し、知識の穴を埋めていきました。
試験前日に、時間を計って過去問1年分を解きました。
ここで初めて合格ラインを超え、自信を持って試験本番に臨めました。
参考:自分はやらなかった勉強方法
私は利用しませんでしたが、よくおすすめされている他の勉強方法も記載しておきます。
無理してアレもコレもやる必要はないよ!
自分に合った方法を選んで、無理のない範囲で取り組んでいただけたら幸いです。
youtube
・棚田行政書士の不動産大学【公式チャンネル・宅建】
https://www.youtube.com/@fudousandaigaku
・マジでイケてる宅建講座【ゆーき大学】
https://www.youtube.com/@yuki_takken
オンライン講座
・オンライン資格講座「スタディング」宅建士講座過去問アプリ
・宅建 過去問 一問一答と10年分の過去問演習アプリ(iOS / Android)
予想模試
出産後・育休中に資格取得した感想と反省
宅建に限って言えば、育休中でも合格は可能です。
特に子どもが小さいうち(ズリバイ前)なら、細切れにはなりますがそれなりに勉強時間を確保できると思います。
ただ、私は出産後・育休中の資格取得はおすすめしません。
結果的に合格できたものの、産後の試験勉強はめちゃくちゃ大変でした。
帝王切開の傷も回復しておらず、身体的にきつかった。
それに加えて、子供への罪悪感もありました。
全力で育児ができていない、育児も勉強も中途半端な状況になってしまいました。
一番かわいい時期なのに、育児を十分に楽しめなくて苦しかったなあ。
結果的に合格したので、宅建士試験に挑戦したことに後悔はしていませんが……。
もし不合格だったら、きっと後悔していたと思います。
出産・育児による休業期間中は、社会から置いて行かれる気分になったり、時間を有効活用しなければと焦ったりすることもあるかもしれません。
しかし、産休・育休は出産と育児のためのお休みです。
スキルアップを目指す気持ちは尊いですが、無理してやる必要はありません。
挑戦する場合は、自分に合ったペース・方法で勉強に励んでくださいね。
以上、「独学3か月で宅建士試験に一発合格した勉強方法(産後半年・育休中)」でした!
どなたかの参考になれば嬉しいです。